千秋楽

集中豪雨の中、ケーキを買いに行く。

 

引っ越したばかりで写真の更新もままならない。

 

ベッドの位置が定まる。

 

お隣さんにご挨拶。デビュー。

 

荷物の半分は本。うち3ぶんの2はマンガ。

 

大量のMD(ミニディスク)を廃棄する。
再生装置がないので思い出に浸ることもできない。

 

ふたりで、2日遅れの誕生日ケーキを食べる。
ぐっちゃぐちゃのリビングにて。

略語

「柳楽優弥、薬大量服用で搬送」というニュースで
はじめて「OD」という言葉とその意味を知った。

 

▼OD(Wikipediaより)
オーバードーズ (over dose) とは化学物質(多くの場合、薬品やいわゆるドラッグ)を、生体のホメオスタシスがそこなわれるほど多量にまたは集中的に摂取することによって起こる。深刻な症状を引き起こし、死亡する場合もある。本質的には生体における毒の作用の一例。
つまり、「薬の多量摂取」を意味する。

 

星になりかけた少年に何があったのかは、誰も知らない。

—-

夜、弟と電話。

「人生設計をしっかりせよ」的なことを言われる。
雷鳴響くオフィス14階にて。SEも相まって肝に銘じる。

▼SE
効果音(Sound Effect)の略。ここでは雷鳴のこと。
セブン-イレブンの略称ではない。

—-

そういえば、彼女が言っていた。

「ふつうDLって言ったらダウンロードだよね?
 だけど、私たちの業界ではダンスレッスンなの」

最近は平野綾のお仕事をしているらしい。
ただうらやましい。

—-

雷、やまない。略してKY。

新天地の昼と夜

新居に移った日の雨降る夜、AM1時すぎ。
傘を差して、彼女と近くの自販機に行った。

コンビニまでちょっと遠いので今後もお世話になりそうなサントリー自販機。
おなじみの青いベンダーマシンにはなぜかワンダもバヤリースも入っている。

バヤリースを買おうとしたとき、耳に飛び込んでくる音があった。

女性が喘いでいるよ?

彼女と目を合わす。
耳を澄ます。
ビニール傘を叩く雨音がうるさく感じる。
その向こうに、自販機の奥の建物の2階の位置から、たしかに女の声。

耳を澄ます必要などないことに気づく。
街中にはばかるどころか「聞いて!」と
言わんばかりの大声で、
「あ」と「ん」が交互に発せられる。

 

「ちょ、これは・・・」
「大音量のハリウッド映画じゃない?」
「日本人だよ!」
「猫じゃない?」「人だよ!」

 

議論は白熱しつつ、目当てのものは買ってしまったので

「帰ろうか」

と言って足を家路に向ける。
いちいち言わなくていいことまで言葉にしてしまう。

「うん、帰ろうか」

その間もあんあんは容赦なく耳に入ってくる。

 

すぐ近くには斎場があって、昼間は喪服の行列をよく見かける。
引っ越したんだなぁと感慨深くなり、バヤリースを飲み干した。

Blue

限りなく昼に近い朝、
職場に行こうと自転車にまたがると
後輪に違和感を覚える。

あ、空気が抜けきってる。

…朝っぱらからパンク!?

と脱力した次の瞬間、マンションに駐輪している他の
数台も同じく後輪だけがへしゃげていることに気づく。

人が困るさまを見ることもできないのに
犯人は何を愉快に思うことがあるの。

 

病んだ人間の痕跡を感じて、いやになる。