湿り気

夜行バスは最悪だった。
十二時間も座りっぱなしでいるのは
遊び疲れた身体にはキツイ。

夜七時過ぎに品川を出発し、
朝七時過ぎに四国上陸。疲れた…。

 

しかもこっちは嵐のような天候。
暴風雨が実家の窓に打ち付ける。
どこかのトタン屋根がバタバタ唸る。

 

土砂崩れとか浸水とか多発しているっぽい。
ちょっとすごい時期に帰ってしまったかも。

 

家の前にはツタが生い茂っていた。
そのツタも、風が吹くたびに大きく波打つ。

 

もののけ姫のシシ神様でも出そうな
霧深い森の続くド田舎。

 

アテネも霞んで見えるな。

帰郷前

今夜、いとこは夜行バスで実家に帰る。
ぼくもそれに便乗する。

 

やっぱり新幹線に乗れるほどリッチじゃない。
半額の1万円で硬いシートのバスに揺られよう。

 

彼は去年会ったときよりも8センチ背が伸びていた。
小学生から中学生になって、声も低くなった。
やたら音を立ててオナラするのは相変わらず。

 

それにしても、今年も遊んだ。
彼が来なければここまで遊びはしなかった。

自分から絶叫マシーンに乗ることもないし、
卒制も忘れてウォータースライダーを滑ることも
花火をすることもなかった…だいじょーぶかな?

泳ぎ疲れて全身筋肉痛になることもないし、
常盤貴子似の水着ギャルが実は小学生だった
なんて事実に打ちひしがれることもなかった。

この数日で自炊のレパートリーも増えた。

 

なんにせよさーくんに感謝。
平成生まれ(!)の唯一の友達。

スラムダンク

スラムダンクが一億冊を突破。

漫画『スラムダンク』単行本が一億冊を突破し、
十日の新聞(朝日・毎日・読売・産経・東京・日経)に
大々的な広告が載った。新聞を取っていない僕が
そんな時事ネタを知るはずもなく、久々に会った彼女から
話を聞いて初めて知った。

僕の彼女は週刊誌に全部目を通す人で、
マンガのことなら何でも知ってるよ的な人。
で、作者・井上雄彦のHPに載っているという、
新聞広告のダイジェスト版を見せてくれた。

彼女は「新聞買い占めとくんだった!」と後悔していた。

そういえば先日も、漫画喫茶に行って
「お薦めのマンガない?」とメールしたら、間髪入れず
「スラダン」と返ってきた。デスノートを読んだけど。

その井上先生のHPに行くと、スラダンについての
思い入れを書き込んで人から人へパスしようっていう
コンテンツがあって、『バガボンド』を読んでいる彼女の
傍らで、ぼくは読んだこともないスラムダンクの感想を
デタラメに書いて送信した。

「忘れない、彼等の熱い勇姿を」

すると、バスケの試合をしている花道(このくらいは知ってる)らが
画面上でぎこちない動きを見せ、しばらくして客席が現れた。
そこに、メガネをかけた青年が。

…僕である。
青年にマウスのポインタを乗せると、出た。
「忘れない、彼等の熱い勇姿を」。すかさず彼女に見せると、
かなり本気で罵倒された。

読んだこともないのに適当なこと書くな!
それより子供の頃ジャンプ読まずに育ったなんて非国民め!
スラムダンクも知らずによくいじめられなかったな全く!

とな。

 

他の観客にもマウスを当てる。
「安西先生最高ですっ!」「11番、僕も付けてます」
「僕にバスケを教えてくれた作品」「リョータLOVE」…etc.

井上雄彦のマンガなら、『リアル』は持ってるんだけど。

 

「安西先生って誰?11番ってどういう意味?リョータって?」

そう聞いて以来、彼女の目に侮蔑の念が
垣間見えるようになったのは、錯覚ではないと思う。

スイマー

いとこのさー君とメールにて
綿密な夏の打ち合わせをした後、
近所の市民プールに行ってみました。

想像以上に広く暖かなプール。
味気ないただの25mコース。

かわいい女の子が一人いると思ったら、
たぶん年下の妊婦さんがウォーキング。
あとは、やたら健康そうなご老人ばかり。

これでも小学生時は水泳の特別選手で
市の大会にも出場した経験有りですが、
正直、それ以来といってもいいスイミング。

出る大会は全て自由形でやってきました。
クロールしか泳げません。

だけど、見よう見真似で平泳ぎに挑戦。
一人で来てよかった。
どうにか二時間でマスター。楽しい。

 

当然、さー君にも水着を持ってきてもらいます。