式日

大阪に行っている間に、
大手広告業界はエントリーを締め切っていた。

さーどうする?っていう絶妙なポイントに
大学を卒業した先輩から連絡があって、麻布十番で会った。

先輩の勤める会社の調査に協力するとかで、
インタビュー形式で座談会のようなものが行われた。

テーマは「駅の広告」。
エキナカでの広告戦略やアイディアを規制抜きに出し合って、
普段ぼくらが街の広告をどう受けているかを確かにする。

集まったのは都内有名大学の三〜四年生7人で、
都内某美大の僕と彼女は早稲田とか法政の、
しかも就活帰りでスーツ姿の学生に混じって話をした。
リクルートスーツなんてまだ持っていないのは僕だけだな、と
内心思いつつ、それでも議題が広告関係だったので割と話せた。

広告は難しい。
そのありとあらゆる難題をまったく無視して話し合えた。
本来は規制や無理難題の中から面白いアイデアを捻り出すのが
広告だと思うが、枠を取っ払って話すことは今までにない事で、
緊張したけど収穫だった。

で、先輩の手腕で話はざっくばらんに進行し、
それぞれの就活の話なんかもするようになった。
聞くと、やっぱ社会は甘くないなーと思うことばかりで、
ネクタイもろくに締められない自分が場違いに思えて仕方なかった。

完全に出遅れてしまった。そのことは否めない。

だけど、人と話すうちに興味の対象が明確になってゆき、
自分が納得できるように進めていくしかないと思えてきた。

焦っても意味はない。
そろそろ、自分の好きなことを仕事にしてみませんか?
と村上龍(先輩)も言っている。
残念ながらぼくは14歳ではなく来月24歳だが。

グループ展とかやるときに一番面白いのは広告だと感じていた。
展示の面白さは勿論あるし目指すクオリティも表したいテーマも
ある(ない?)のだが、それをまず見てもらうにはどうすればいいか?
を考えることの方が、より熱心かもしれない。
だって、見てもらわなければ無いのと一緒だから。

広告でも写真でもそうだが、
自分は視覚が与える影響を操作したいんだと思う。
そこには当然、言葉や音も関わってくる。

 

早稲田の人は世渡りがうまそうだった。
やりあうにはアイデアしかない。

ちょっとマジメに、就活について考えてみた。
長くてごめん自分。結論無いままでごめん自分。

 

そんなこんなで、卒業式には出席できませんでした。
本来なら僕も出るはずだった卒業式。

一年先に持ち越されたと言っても、
共に入学したみんなは今日が大学最後の一日です。
そのみんなを見送りたかった。

朝方、胸から肩、腕にかけて強いしびれがあり、
入院時と同じ症状で滅入りました。もう大丈夫だけど。

僕を尻目に(?)卒業する彼女はスーツで式に出向いたようです。
写メールが届いて、今は銀座で謝恩会に出席しているとか。
KIHACHI!いいなぁ。

でも前日に、ささやかなお祝いをしました。
チーズケーキとリプトンで。おめでとう。

僕は春から、五年目の大学生活です。
彼女に先を越され、弟に追いつかれました。ひえぇ。

がんばろうっと。